FC6 に PHP をインストールする(後編)
さて、準備 はできた。今度はマジで PHP インストールします。
から PHP の最新版ソースコードをダウンロードする。この記事を書いてる時点では、php-5.2.0.tar.gz が最新版。え? 「php-5.2.0.tar.bz2」 もあるよって? 別にどっちでもいいです。中身は同じです。
さて、ユーザー権限のお話し。php-5.2.0.tar.gz のダウンロード、解凍、configure (コンパイル準備)、make (コンパイル)、までは一般ユーザー権限で行なった方がいい。make install だけは root で行なう必要がある。
ってことで... ダウンロードした php-5.2.0.tar.gz を適当な場所に(一般ユーザーで)解凍する。
[user@localhost ~]$ tar -zxvf php-5.2.0.tar.gz(enter)
~略~
php-5.2.0/README.UNIX-BUILD-SYSTEM
php-5.2.0/buildconf.bat
[user@localhost ~]$
解凍が終わったら解凍したフォルダ(php-5.2.0)に移動。
[user@localhost ~]$ cd php-5.2.0(enter)
[user@localhost php-5.2.0]$
さて、PHP をどういう構成でインストールしようか?
とりあえず Firebird のサポートは必要。
PHP で Firebird にアクセスするには、Firebird/InterBase 関数(ibase_ ではじまる関数)を使うか、PDO の Firebird ドライバを使うか... がある。
が! PDO の Firebird ドライバは... これ、全然メンテナンスされてないでしょう? レコードの先頭行が NULL で返ってくるバグが長時間放置されてる気がする。少なくとも 5.1.6 では直ってなかった。5.2.0 は... コンパイルされたバイナリのファイルサイズが変わってない。
Windows 版のバイナリ(php_pdo_firebird.dll)で比較。
5.1.4 = 32,834byte 2006/05/04
5.1.6 = 32,834byte 2006/08/23
5.2.0 = 32,834byte 2006/11/02
何このやる気のなさ... これは PHP + Firebird の需要の少なさの証明なんでしょうか。それとも PDO がまだ一般的ではないってだけなんでしょうか。おそらく前者だな... まあ、気にしないことにして Firebird/InterBase 関数(これは十分に枯れてる気がする)でアクセスすることにしようね!
前置きが非常に長くなりましたが... 以下のような感じのオプションを付けて configure を実行しましょう。
--with-interbase=/opt/firebird (※Firebird のインストールフォルダを指定。)
↑Firebird/InterBase 関数サポート。必須です。
--with-gd
--with-zlib
↑gd と zlib をサポート。まあ、何となく付けてるだけ。
--with-apxs2=/usr/sbin/apsx(apsx を指定。)
↑Apache のモジュールを指定。yum で Apache 2.2 をインストールした場合はここにある。見つからなかったら root になって find /* -name apxs を実行してさがす。どこにもなかったら... httpd-devel パッケージがインストールされてない可能性がある。
--enable-mbstring
↑マルチバイト文字のサポート。必須ですね。
※PDO Firebird ドライバをサポートする場合は...
--with-pdo-firebird=/opt/firebird
↑ボク小心者なので。一応、PDO Firebird も組み込んじゃいます。でも使いません。ちなみに、PDO 本体(と、PDO SQLite ドライバ)は何も指定しなくても標準で組み込まれる。
[user@localhost php-5.2.0]$ ./configure --with-interbase=/opt/firebird --with-gd --with-zlib --with-apxs2=/usr/sbin/apxs --enable-mbstring --with-pdo-firebird=/opt/firebird(enter)
※パソコンの性能にもよりますが... 結構時間かかります。
※configure 中に警告が出るとしたら... 何かパッケージが足りないんだと思います。ないぞ! って言われたパッケージをがんばってさがして yum でインストールしてあげてください。
~略~
Thank you for using PHP.
[user@localhost php-5.2.0]$
configure が完了したら次は make (コンパイル)してください。
[user@localhost
php-5.2.0]$ make(enter)
※パソコンの性能にもよりますが... 結構時間かかります。P4 2.8GHz メモリ 512MB の PC で 5 分とかかなあ。違ったらごめん。
~略~
Build complete.
(It is safe to ignore warnings about tempnam and tmpnam).
[user@localhost
php-5.2.0]$
コンパイルが終わったらインストールしてあげます。インストール作業だけは root で行なう必要があります。
(わたし、root になる!)
[user@localhost
php-5.2.0]$ su(enter)
パスワード(P):(パスワード)(enter)
[root@localhost php-5.2.0]#
(root で make install)
[root@localhost
php-5.2.0]# make install(enter)
※configure とか make よりは時間かからないです。
~略~
Installing PDO headers: /usr/local/include/php/ext/pdo/
[root@localhost
php-5.2.0]#
とりあえずインストールできました!
インストールできたら... php.ini を作ってあげましょう。とりあえず、一般ユーザーに戻って、php-5.2.0.tar.gz を解凍したフォルダにある php.ini-dist を /usr/local/lib/ に php.ini とリネームしてコピーしてあげる。
[root@localhost php-5.2.0]# exit(enter)
※一般ユーザーに戻る
[user@localhost php-5.2.0]$ cp php.ini-dist /usr/local/lib/php.ini(enter)
php.ini の詳細は... まあ、ググって。とりあえず dist のままでも動作はすると思います。インターネット上に公開するサーバならいろいろいじった方がいいようですが。
また、make install では httpd.conf に
LoadModule php5_module /usr/lib/httpd/modules/libphp5.so
...は自動的に追加してくれますが、
AddType application/x-httpd-php .php
...は追加してくれません。これは追加してあげた方がいいですね。
とりあえずこの状態で httpd を起動すると、Firebird をサポートした PHP が Apache のモジュールとして動きます。がんばりました。
PHP の動作と手軽に確認したい場合は...
[root@localhost ~]# cd /var/www/html(enter)
[root@localhost html]# vi phpinfo.php(enter)
<?php
phpinfo();
?>
:wq
[root@localhost html]#
phpinfo(); を実行する php ファイルを作成して、アクセスしてみてください。PHP の状態が確認できます。
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